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修学旅行のつらい思い出

ストレス

早い学校だとそろそろ修学旅行の季節でしょうか?

もう30年以上も前のことですが、

小学生の時のつらかった修学旅行のことをいまでも思い出します。

私は不登校だったので修学旅行は無理だと思っていたんですね。

親にもそう伝えたのですが怒られ、担任にも行くようにきつく言われ

逃げられずに参加することになったのです。

不登校の私が参加したら皆の楽しい修学旅行を邪魔してしまうと

暗い気持ちになったのですが、

それでも参加すると決まったのなら、

もしかしたら楽しいかもしれない、

ひょっとするとクラスメイトとこれを機に仲良くなれるかもしれないと、

淡い期待を抱きながら修学旅行の班決めの日を迎えました。

そこで担任がこんなことを言ったのです。

「好きな人同士で5人ずつ班を作ってください」

私は心の中で

「いやいやいや無理だろ…だって学校来てない奴が好きな人同士なんてできるわけないじゃん…」

と、担任の言葉にげんなりとしたのです。

案の定、私は余ってしまいました。

ここまでは、そりゃそうだろうよと、想定内だったのですが、

担任が、余った私と、うまく班を組めなかった余ってしまった人たちとで

班を組みなさい、と言ったのです。

それは無理があるわ、と心の中で思っていたところ

そのうちの一人が、私と「組みたくない!」と言ってワーッと泣き出したのです。

それなのに、泣く子を無視して、担任は無理やり班を決めてしまいます。

泣く子を前に私はただ茫然とその場に立ち尽くすのみでした。

いざ迎えた修学旅行の日、宿舎の部屋でお風呂の時間まで自由時間がありました。

宿泊する部屋は女子で2部屋にわけられたのですが、

ここで事件が起きます。

クラスのリーダー格の女子がこう言いだしたのです。

「同じ部屋になりたくない人を紙に書いて投票しよう」

私は驚き、でも、反論も何もできずにいると、

リーダー格の子にが皆が従い、小さく切った紙が配られます。

私にも配られました。

投票用紙をリーダー格の子が集めていきます。

どうしていいかわからずまごついていると、一人の子が突然、

「こういうのよくないよ!やめよう!」と言いました。

その一言でその場の空気がガラリと変わり、

全員が探るように顔を見合わせてざわついていると、

別のクラスの子が「次のお風呂4組です」とお知らせに来ました。

なんとなく白けた空気となり投票はお流れとなりました。

全員お風呂に行くための準備を始め、

あっという間に部屋には私一人が残りました。

しーんとなった部屋でほっとしていると

ゴミ箱に捨てられた紙切れたちを見つけてしまいました。

きっと私の名前が書かれているんだろう、

いや、でも違うかもしれない、なんて

よせばいいのに確認したくなってしまい、紙を拾い上げました。

開いてみるとそこにはやはり私の名前がありました。

別の紙にも、私の名前があり、別の紙にもやはり私の名前があり、

何枚か開いては、そこに書かれた自分の名前を見て、

そして、途中で見るのをやめました。

「あぁ、なんで私は淡い期待なんて持ってしまったんだろう、

ちょっとでも仲良くできるかもなんて思って、

のこのことこんなところまで来てしまったんだろう」

心の中でそう思ったら自分の馬鹿さ加減に涙が溢れてきました。

お風呂に行くふりをして、誰にもみつからないように

自分たちの宿泊する棟とは別の一般の棟のトイレへと駆け込み

散々泣きました。

私はお風呂の時間が終わるまでそうして泣いて宿泊する部屋へと戻ったのでした。

今、自分の子供があの時と同じ小学6年生になりました。

ありがたいことに、学校生活を楽しく過ごせているようです。

ふと思い出したので、書いてみました。

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