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今できることを【学習障害経験談】

学習障害

私は30歳を過ぎてから発達障害と診断されました。

ASDとADHDと診断され、

二次障害として、

パニック障害と会食恐怖症と全般性の不安障害があります。

そして、もう一つ、学習障害があります。

今回は学習障害について私の個人的な経験談をお話したいと思います。

音楽教室で

小学1年生の時、母がいきなり音楽教室に通えと言ってきたのです。

私は音楽にまったく興味が無く、嫌だと言ったのですが、

無理やり教室へと連れていかれました。

家から自転車で5分ほどの小さなビルの中にあるヤマハの音楽教室でした。

ドアを開けるとそこには5台のエレクトーン(電子オルガン)が置いてあり、

1台には先生と思しき人物が、

あと3台には私と同じくらいの子供たちが座っていました。

促されて空いている1台に座らせられると、

私の意志とは無関係にレッスンが始まってしまったのです。

逃げだすことも出来ずに習うことになってしまいました。

異変

習い始めて半年くらい経った頃にある異変に気付きました。

他の子たちと明らかに上達のしかたが違うのです。

レッスンを受けている時にも何かがおかしいとは思っていました。

家で練習をしている時も、何かが違うと感じていました。

私は楽譜が読めなかったのです。

「ちゃんと楽譜見て!」と先生が言うのですが、

見てもわからないのです。

最初はわかりません。と言っていたのですが、

徐々に先生の態度が冷たくなってきます。

「おうちで練習さぼってるでしょ?」と言われ、

わかりません、が通用しなくなっていきました。

周りの子たちが明らかに楽譜が読めていて上達していくと

読めない楽譜を読めるふりをしなければならなくなりました。

必死で練習するのですが、楽譜が読めないのでどうにもならず、

ド、レ、ミ、と指で追うことはできても、頭の中で変換できないのです。

「楽譜通り弾いて」と先生が言います。

その楽譜がわからないのでどんどん精神的に追い込まれていきました。

辞めることに

2年3年と経っていき他の子たちと圧倒的に差がついてきます。

いずれ読めるようになるのではという私の期待は叶わず、

何年経っても楽譜は読めませんでした。

私は他の子の様子を見ながら楽譜をめくるタイミングを合わせるので必死でした。

タイミングがズレると先生に怒られるのです。

「楽譜をちゃんと見てない」と。

楽譜が読めない事がバレないことに気をつかうのは想像以上に心がすり減りました。

そしてある日、教室へ行けなくなってしまったのです。

行こうとすると吐き気がして行けないのです。

辞めたいと言うと、母親は

「70万も出したのに辞めるなんて」と言われました。

金額を聞いて私の心はさらに打ちのめされました。

そうして、約4年ほど通った音楽教室は

結局楽譜は読めるようにならず、

小学5年生の時に辞めることになりました。

発覚

楽譜が読めない事が学習障害の一種だと知ったのは

発達障害と診断されてからでした。

読み書きに問題が無かったので自分には学習障害が無いと思っていたのですが、

テレビで学習障害で楽譜の読めないピアニストが特集されていたのを目にし

これだったのか!と気が付いたのです。

自分の苦しんでいたものは学習障害だったのか、と思うのと同時に

なぜ、あの時に音楽教室に通うことを拒否できなかったのだろうと、

過去に戻ってやり直せるならあんなに何年も辛い思いをせずに済んだのに、と

後悔の念でいっぱいになりました。

過去より今を大事に

過去に戻ることはできませんが、

今を大事に生きることならできます。

後悔はありますが、

今こうしてその時の気持ちを記すことが

私に出来る精いっぱいなのかなと思いました。

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